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アラフォー世代の仕事と学歴と年収の関係

総務省「就業構造基本調査」(平成24年)データからアラフォー世代の仕事事情を探るシリーズ、第3回です。

  第1回 アラフォー世代の働き方

  第2回 アラフォー世代の年収の実態

※このシリーズでは、総務省が公開している「就業構造基本調査」(平成24年)のデータから、35~44歳のデータを抽出して筆者が分析した結果を報告しています。 

 

今日注目するのは、アラフォー男女の仕事と学歴の関係です。

 

就業形態と学歴

下のグラフでは、男女別、就業形態別(自営業主/正規雇用者/非正規雇用者)に学歴の構成を示しています。

このグラフから分かることの一つ目は、最も学歴が高い傾向があるのは正規雇用だということです。

これは男女ともに共通して見られる傾向です。

たとえば、男性の正規雇用者のうち、大学・大学院卒の割合は39.7%であり、被雇用者の22.7%、自営業主20.5%と比べると大きな開きがあります。

企業に正社員として採用される際、学歴の高さが有利に働きやすい現状をよく表していると言うことが出来ます。

もう一つ、このグラフから窺い知ることのできるのは、男女の違いです。

男性においては、自営業主と非正規雇用者の学歴の分布はきわめて似通っているのですけれども、女性の場合、非正規雇用者よりも自営業主の方が学歴が高い傾向がある、という点です。

女性の自営業主のうち、大学・大学院卒の割合は女性の正規雇用者とほぼ変わらない25.2%を占め、女性の非正規雇用者の大学・大学院卒率(12.4%)のほぼ2倍となっています。

★男女ともに、高学歴者が最も多いのは正規雇用

★女性の場合、自営業主のうちに占める大卒・大学院卒の割合が比較的高い

 

年収は学歴によってどう違う?

学歴と年収にはどのような関係があるのかを見てみましょう。

性別、就業形態別に分析した結果は以下の通りです。

男性の自営業主の場合

 

大学・大学院卒の年収が高い傾向があることが分かります。

年収500万円以上を手に入れている人の割合に注目すると、大学・大学院卒の場合は28.2%であるのに対して、中卒の場合は9.0%、高卒の場合は13.5%、専門学校卒の場合は16.0%、短大・高専卒の場合は15.2%。

高卒、専門学校卒、短大・高専卒の年収の分布には大きな違いがなく、中卒の年収がそれよりもいくらか低めに分布している様子です。

学歴を問わず、年収1000万円を超える人が1%以上いることも、自営業主の特徴だと言えます。

中卒で1.0%、高卒で1.6%、専門学校卒で2.0%、短大・高専卒で2.1%、大学・大学院卒で8.2%の人が年収1000万円以上を稼いでいます。

  

男性の正規雇用者の場合

 

自営業主の場合と比べて、正規雇用者においては学歴による年収の差がいっそう顕著に表れています。

ここでも年収500万円以上の人の割合を算出してみると、中卒で13.6%、高卒で32.7%、専門学校卒で34.7%、短大・高専卒で47.0%、大学・大学院卒で65.2%という具合に、いずれの学歴カテゴリーでも自営業主よりは割合が大きいのですが、中卒<高卒と専門学校卒<短大・高専卒<大学・大学院卒という学歴格差が歴然としています。

正規雇用者の場合、中卒、高卒、専門学校卒で年収1000万円を稼いでいる人は、1%にも満たないことも分かります。

  

男性の非正規雇用者の場合

 

 

非正規雇用者の中でも、おおむね学歴が高いほど年収が高めに分布しています。

年収500万円以上の人の割合は、中卒で0.9%、高卒で1.8%、専門学校卒で3.7%、短大・高専卒で5.7%、大学・大学院卒で8.6%となっています。 

 

女性の自営業主の場合 

 

女性の自営業主が年収500万円を超えている割合は、中卒で0.7%、高卒で2.1%、専門学校卒で3.6%、短大・高専卒で0.8%、大学・大学院卒で10.1%となっています。

さらに、年収1000万円を超えている女性自営業主の割合はどうかというと、高卒で0.2%、大学・大学院卒で1.4%、それ以外の学歴カテゴリーではいずれも0%です。

男性の自営業主と同様に、女性の自営業主についても、大学・大学院卒の年収が幾分か高めに分布していることが分かります。

ただ、学歴による年収の分布の差は、次に見る正規雇用者ほど大きいものではありません。 

 

女性の正規雇用者の場合

 

男性の正規雇用者と同じように、女性の正規雇用者においても、学歴による年収の差が目立っています

年収500万円を超える人の割合は、大学・大学院卒(39.7%)>専門学校卒(18.9%)>短大・高専卒(16.1%)>高卒(6.9%)>中卒(2.8%)。

大学・大学院卒において、その割合が際立って高いことが分かります。

女性の正規雇用者で年収1000万円を超える人の割合は、大学・大学院卒で1.7%、専門学校卒と短大・高専卒で0.2%、中卒と高卒で0%。女性の自営業主の場合とほぼ同程度の割合となっています。

 

女性の非正規雇用者の場合 

 

女性非正規雇用者についても、学歴が高いほど、年収の高い人の割合が多い傾向が見られます。

女性の場合、全体的に大学・大学院卒に次いで専門学校卒の年収が高めに分布し、短大・高専卒を凌いでいて、この点で、男性(短大・高専卒>専門学校卒)とやや異なっています。

 

年収500万円以上、年収1000万円以上の人の割合

最後に、就業形態別(自営業主/正規雇用者/非正規雇用者)および学歴別に見た時、年収500万円以上の人、そして年収1000万円以上の人がどれくらいの割合でいるのかを、グラフにまとめてみます。

非正規雇用者については、年収500万円以上は細かく区分されず、ひとまとめにして公開されているため、年収1000万円以上の人の割合のグラフは自営業主と正規雇用者のデータのみ示します。 

 

 

★自営業主/正規雇用者/非正規雇用者といった違いを問わず、また、性別を問わず、学歴が高いと全体的に年収が高くなる傾向がある。

★中でも正規雇用者において、学歴による年収格差が特に顕著に見られる。

★男性の場合、どの学歴カテゴリーにおいても、正規雇用者よりも自営業主の方が、年収1000万以上の人の割合が大きい。